先日、GDOアマチュアゴルフ選手権・全国大会(宮崎カントリークラブ)に出場し、年初の目標であった「シングルス全国大会出場」を達成することができました。
しかし、達成した直後に不思議な感覚があったのです。
「次の目標は?」と自問すると、すぐに「ベストスコア更新」「80切り」という言葉が浮かぶ。でも、なぜかワクワクしない。前の目標の延長線上で、数字だけを更新するような感覚です。
この違和感の正体を探るべく、AI(Claude)に壁打ちをお願いしてみました。テーマはひとつ。「なぜ自分はゴルフをしているのか、改めて深掘りしたい」。
結論から言うと、約1時間の対話で、2026年の自分のゴルフのテーマがまったく違うものに変わりました。そして、その新しいテーマの方が圧倒的にワクワクしています。
同じように「目標は達成したけど、次のモチベーションがいまひとつ……」というアマチュアゴルファーの方の参考になれば幸いです。(このブログ記事自体もAIを活用して作成しています。が筆者の実体験であることに間違いはありません)
1. なぜ「AIとの壁打ち」なのか
ゴルフ仲間との談義も大好きですが、AIとの壁打ちには独特の良さがありました。
- 判断されない:友人やコーチに「なぜゴルフしてるの?」と聞くのは少し気恥ずかしいですし、相手の価値観が混ざってしまいます
- 遮られない:自分のペースでじっくり深掘りできる
- 構造化してくれる:話した内容を整理して「つまりこういうこと?」と返してくれる
- 誘導されにくい:問いを投げ返してくれるので、答えは自分の中から出てくる
つまり、**自分自身と向き合うための「鏡」**として機能してくれるイメージです。
2. 対話のスタート:具体的なシーンから入る
最初にAIから投げられた問いはこうでした。
「ゴルフをしている時間の中で『これがあるからやめられない』と感じる瞬間は、具体的にどんな時ですか?」
抽象的に「なぜゴルフが好きか」と聞かれると答えに詰まりますが、具体的なシーンを聞かれると、いくつも浮かんできます。
私の答えは3つでした。
- 練習したスイングがコースで実際に出た瞬間(最近だと股関節を意識したテークバック)
- 課題を分析的に克服した瞬間(ウェッジのすくいを、ボール位置と打ち出し角の調整で解決した)
- 仲間とスイング論やマネジメント論を語り合う時間
ここでAIが返してきた整理が、自分にとって大きな気づきでした。
「3つすべてに共通しているのは、思考と身体と結果が一本の線でつながった瞬間の喜びではないでしょうか」
そうなんです。ナイスショットそのものが嬉しいのではない。「自分が考えて、仮説を立てて、練習して、それが意図通りに身体で再現できて、結果として現れる」——この因果が成立した瞬間に最高に楽しいのです。
言われてみればその通り。でも、自分では言語化できていませんでした。
3. ゴルフの「核」を特定する
次に、ゴルフの何が魅力かを以下の5つの候補から選ぶ流れになりました。
- 解の多様性(正解が一つじゃないパズル)
- 身体と意識の乖離を埋める面白さ
- 自分というシステムをデバッグする感覚
- 数値と感覚の両輪で進められる
- 終わりがない
私にとって一番強いのは「解の多様性」と「終わりがない」の2つでした。
ここでAIから出された指摘が、本質的だったのです。
「この2つが組み合わさると、ゴルフは『自分なりの解を構築し続けられる無限ゲーム』になります。誰かに正解を教わって到達するゲームではなく、自分の身体と知性で独自の体系を作り上げていく営みなのではないでしょうか」
そして、こうも言われました。
「あなたがレッスンを取らない方針は、頑固さではなく、ゴルフの楽しみの本質を守る合理的な選択かもしれません。コーチに正解を渡されてしまうと、解の多様性も無限の探求も損なわれます」
この瞬間、自分の中でカチッとハマる感覚がありました。
4. スコアと競技の「本当の役割」
ここでAIから、鋭い問いが飛んできます。
「もし『解の多様性』と『終わりがない探求』が本質なら、スコアや競技は本来要らないはずです。でも実際にはGDO全国大会に出場し、80切りを目指している。スコアと競技は、あなたにとって何の役割を果たしているのですか?」
候補は4つ。
- A. 検証装置:解が機能したかを測る物差し
- B. 駆動エンジン:探求を深化させる錨
- C. 接続インターフェース:他者とゴルフ談義する共通言語
- D. 競争欲そのもの:勝ちたい、上に行きたい
私の答えはA・B・C。Dは違う、と即答できました。
これも自分では明確に意識していなかったポイントです。「もちろん勝ちたいよね」と思い込んでいた。でも本当は違ったのです。GDO全国大会の達成感も、順位そのものよりも、そこに至るまでの自分の解(準備や腹圧の使い方)が機能した証明としての喜びでした。
5. 「80切り」がワクワクしない理由が判明
ここまで来て、AIから次の問いが投げられます。
「2026年の目標『80切り』は、本当にワクワクする錨になっていますか?」
ここで自分の中で何かが動きました。正直に言うと、ワクワクしていなかったのです。
そして別の方向の選択肢が提示されました。
- 競技の階段を上る(ニッケイアマ、ミッドアマなど)
- 解の体系化(自分のスイング論を完成させる)
- 未踏領域の探求(コースマネジメント、ショートゲームなど)
- シンプルにスコア更新
私が惹かれたのは「未踏領域の探求」——特にコースマネジメントとショートゲームでした。
ここでAIが整理してくれたことが、決定打になりました。
「『80切り』は結果指標。一方『コースマネジメント強化』は探求領域そのものを指しています。あなたにとって良い目標とは、結果指標ではなく探求領域を指し示す目標なのではないでしょうか」
これだ、と思いました。
「80切り」だと、何をすればいいのか方向が定まりません。でも「コースマネジメントの体系を作る」なら、明日から具体的に動けます。
6. 2026年のテーマが決まった
最終的に、2026年のテーマはこうなりました。
「グリーンを攻略する自分なりの体系を構築する1年」
二層構造で進めます。
- 第1層(継続):身体の解像度を上げ続ける探求(股関節、足のアーチ、腹圧——フルスイングの探求は継続)
- 第2層(新規重点):グリーン周りの判断と選択の引き出しを広げる(狙いどころ、寄せの選択、ライン読みとタッチ)
そして、スコアの位置づけも変わりました。
- 最上位の錨:グリーン攻略の体系構築
- 検証装置:パーオン率/寄せワン成功率/ラウンド平均パット数
- 結果指標:ベストスコア更新(テーマが機能していれば自然についてくる)
「80切り」を最上位に置くのと、検証装置として位置づけ直すのとでは、まったく感覚が違います。後者の方が、圧倒的に動けるのです。
7. 同じ壁打ちをやってみたい人へのヒント
この壁打ちを通じて、目標達成直後ほど、目標の構造自体を問い直すべきだと痛感しました。
もし「自分もやってみたい」と思われた方に、いくつかコツを共有させてください。
- 具体的なシーンから入る:「なぜゴルフが好きか」のような抽象的な問いから始めない。「最近、一番楽しかった瞬間は?」のような具体的な記憶から入り、抽象に上げていく
- AIの返しを鵜呑みにしない:「つまりこういうこと?」と整理されても、すぐ同意せず「いや、それより正確にはこう」と返すと、もっと深いところに行ける
- 『違う』と言える勇気を持つ:選択肢を出されたら、当てはまるものだけでなく「これは違う」も明確にする。これが整理に効きます
- 結果指標と探求テーマを分ける:「80切り」「ハンディキャップ●台」といった結果指標と、「何を探求するか」というテーマは別物
- 引き継ぎサマリを作ってもらう:対話の最後に「ここまでをサマリにして」と頼むと、後で見返せる。私は2026年の方針として印刷して、練習場に貼ろうと思っています
8. まとめ
「AIに人生相談するなんて」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、これは人生相談ではないのです。自分の中にある答えを、自分で引き出すための道具としてAIを使う、という話。
ゴルフ仲間との談義も最高ですが、相手の価値観が混ざります。コーチは正解を渡してくれます。本やYouTubeは一方通行です。AIとの壁打ちは、これらとは違うレイヤーで、自分自身と向き合う時間を作ってくれました。
2026年は、グリーン攻略の体系を作っていく1年にします。途中でモヤモヤしたら、またAIと壁打ちすると思います。
同じように目標達成後の方向性に悩んでいるアマチュアゴルファーの方は、ぜひ一度試してみてください。1時間の対話で、見える景色が大きく変わるかもしれません。
それでは、また次回の更新で。

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